旅は道連れ・・・。
2003年10月3日ほぼ2ヶ月ぶりに、相棒が帰ってきた。
ずいぶん長い間会っていなかったことになる。その間に私はあのカイカイ病が出て大変な騒ぎだった。
そんな苦しみを相棒抜きで乗り切った訳で、なんだか今さら会えても有難みがないなぁなどと思ってしまうひねくれた私。
ともあれ、車で京都駅まで迎えに行った。
久しぶりに見る相棒の顔、ふぅん・・元気そうじゃん。
相棒の単身赴任に伴って、私たちが別々に暮らすようになってもう4年目。
私は、最初の頃こそ夜になると寂しくて涙ぐんだりしていたけど、今やすっかり気ままな1人暮らしに慣れて充実した独身生活(!)を送っている。
かたや相棒は、不慣れな土地・不便な男の1人暮らしで年々くたびれていく始末。確かに大変だろうとは思うけど、男の人ってどうして状況を受け入れるのが苦手なんだろう・・・・って、うちの相棒だけかしら?
ま、それはいいとして
やっぱりメールや電話よりも、顔を見て話ができるっていいなぁと思った。
大切な人が今自分のそばにいるってこと、こんなにも安心するものなのかって実感。
家に着くまで、車の中で他愛も無い会話を交わして、離れ離れだったお互いの時間を埋めた。
夫婦だけじゃなくて、人間関係はみんなそうだと思うけど、人と人との「繋がりかた」はお互いの気持ちに温度差があると苦しくなる。
例えば私たち。
相棒はわりと昔の男堅気な人で「お前のことは俺が一生守っていく」と真顔で言うタイプ。甘えられると嬉しいし、いわゆる「男のプライド」をたくさん持ってる御仁だ。
私はと言えば、結婚しても「私は私、あなたはあなたの人生を生きていこうね」とあっさり。
「女だから」とか「いい年して」と言う言葉が大嫌いで、束縛されると死にそうになる。今更ながら結婚には向かないタイプだ。
そんな2人が出会って一緒になったことには、当の本人達にもまだ分かりきっていないだろう大切な理由がある。お互いに、生涯をかけて学んでいくべき何かを持っているんだと思う。
ま、それもいいとして
家に着いて新聞など広げながらほっこりしている相棒。
その横で、カイカイ病がどれだけ苦しかったかを力説する私。
「いやもう、鍼の先生がいてくれたお陰で本当に助かったよ。先生は私の命の恩人だね。」
「はは、そうか。」(←悔しそう)
そして私は、相棒が広げている新聞の上に、まだ発疹の痕が残る両足を投げ出してみせた。
「うわぁ・・・・・。こんなだったんだ。う〜ん、辛かったやろうなぁ。これは辛かったはずや・・・・。」
相棒はまじまじと私の両足を眺め、そして両手で何度もさすってくれた。
「よう頑張った。うん、ほんとによう頑張ったな。」
飾り気の無い暖かい言葉と、さすってくれる手の平から相棒の愛情が沁み込んで来る。
ううっ、ありがとね。
相棒と私、初めて会った時からたくさんの出来事があって、今日まで来た。
きっとこれからも、いろんな事があるだろう。
いつ、どんな事が起こるかわからない。
だからあまり先のことは考えられない。
約束もできる限りしたくない。
でも、1つだけ言えるのは
今 私に関わってくれている全ての人たち
縁のひとつひとつを
大事に考えてるということ。
一時的な感情で、壊したり投げ出したりということだけはしたくない。
だってきっと
人と人とが「会える」のは奇跡のひとつだと思うから。
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