親愛的香港 〜開心到死(死ぬほど嬉しい)編〜
2003年10月30日飛行機の小さな窓から外を見る。
澄み切った秋の青空の下に、四国の美しい山々が連なりほんのり赤く色づいていた。
キャセイ航空503便は、ぐんぐん高度を上げながら私を香港に運んでくれる・・・。
ウフ。
ウフフフフ!!
待ちに待った、4泊5日の香港ひとり旅が始まったわ!!
この短い5日間で、会いたい友達や食べたい物・買いたい物が山ほどある。
いつも香港に行く時に必ず持っていく、スケジュール帳兼日記でもあるミニノートには、それらが箇条書きでぎっしり並んでいる。
その一つ一つを確認していると、ひとりでに顔が緩んできちゃう。ニヤニヤと・・・。
「小姐、飲セロ野?」(お飲み物は何にしますか?)
う・・・
スチュワーデスさんに、ヘラヘラ顔見られた。
大阪から香港までは、行きは3時間半、帰りは風に乗って少し早くなるから3時間ちょい。
飲み物サービスがあって、しばらくすると機内食が出て、映画を見たりひと寝入りしたりするともう到着なのよね。
さて、他にお客はと言うと、左側にいる14,5人の男性達は北京語で大声で騒いでるから、どこか中国の団体ツアー客だろう。前には欧米人カップル、後ろは日本人女性。それほど混んではいない。
機内食のトマト味海鮮パスタ、ペロッと食べ終わってしばしくつろぐ。
いつのまにか爆睡した。
窓の外を見ると果てしなく青い空と海が広がるばかり。もう台湾上空を通過したんだ・・・。
すると急に騒がしくなり、見ると例の中国人団体客の男性1人が、3人ものスチュワーデスに取り囲まれ何か言われているではないか。
ん? んん?
なんか、タバコ臭い・・・・!
そーなんです。
何と、その男性は固い規則を破りトイレでタバコを吸ってしまい、他の乗客か乗務員かに気付かれ現行犯で捕まってしまったんです!
チーフパーサーが、手際良く彼の搭乗券を確認し、メモを取っている。
北京語で色んなことを言われているけど、私にはちんぷんかんぷん。でもその間、当の本人は反省の表情など無く、悪びれることも無く、まるで他人事のような顔してる・・・。
なんじゃい、コイツ。
案の定、香港に着いたとたん彼はファーストクラス並みの待遇で一番先に飛行機から降ろされ、待ち構えていた香港の警官2人に連行されていった。
彼は、かなりの罰金を取られた上に、貴重な時間を警察で過ごすことになるだろう。一緒に来た仲間にも心配や迷惑かけて・・・そんなにまでして、吸いたかったのね。
日本人乗務員の1人が、「けっこうあるんですよ・・・」と困り顔で話していたのを聞いた。
さてさて、そんな困ったちゃんはどうでもいいとして、飛行機を降りた私は競歩に近い速さで歩きながら、入国審査ゲートへ。
列に並んで待つ間、さっそく香港用の携帯で友達3人に電話をした。みんな嬉しそうに「おお!来たか!」と言ってくれるのが有難い。
サクサクと荷物も受け取り、空港エキスプレスに乗って尖沙咀にあるホテルへ向かった。
外を見ると、きれいな青空が広がっている。暑そうだ〜。亜熱帯に属する香港は、11月でも27・8度あるから半袖で充分なくらいだ。(但し、場所によっては冷凍庫並みに冷房が効いてるから寒くて死にそうになる)
今回のホテルは、「仕徳福山景酒店」(スタンフォードヒルビューホテル)。
チェックインを済ませて部屋に入ったのが3時過ぎ。夜7時には友達とご飯を食べる約束なので、休む間もなく街に繰り出し買い物よ!
結局約3時間で、買いたい物の8割はゲットしちゃいました!効率良く買えたお陰で、明日からの時間の余裕がずいぶんできて嬉しい♪
そして、7時。
約8ヶ月ぶりに会える香港の親友、M君と再会!インドネシア料理を食べに行った。
積もる話があり過ぎて、食べる用としゃべる用の2つの口が欲しかったくらい。彼は日本語も堪能なので、余計に話が弾むのよ〜。
食事が終わったのが9時半頃、それから私はどうしても見たい映画があって付き合ってもらっちゃいました。
それは私の愛する香港スター、イーソン・チャンの最新作。彼の本業は歌手なんだけど、香港の歌手はほとんどみんな映画にも出るの。
ちょうど今日は、その映画の公開初日。満席の会場は大盛り上がりだった。
香港人は映画を見ていて、面白いシーンや台詞でくったくなく大声で笑う。まるで大阪人がよしもとを見てるようなノリなのよ!
だから、面白い映画は香港で見ると10倍楽しめます。
んで、見終わったのがもう12時近く。それから「何か甘いものでも食べようか」っつーことで、「許留山」という香港ならどこにでもあるおいしいデザート屋さんへ。
食いしん坊にとって、香港は天国だ。
夜中の2時3時にお腹が空いても、繁華街なら開いてるお店はたくさんある。
そして香港人は、本当に良く食べる。
ほっそーい女の子が、どんぶり一杯食べた後まだ追加注文してたりする。
しかしそこは「医食同源」の国、お腹壊したり太り過ぎたりしない生活の知恵があるんだよね。
美味しいフルーツと飲み物に舌鼓を打ちつつ、さっき見た映画の話でまたまた盛り上がり、結局M君にホテルまで送ってもらった時にはもう1時を過ぎていた。
ということは、時差を考えると私の体的にはもう2時よ・・・・。
初日から、飛ばしてしまった。
エンジン全開、フルスロットルだわ。
でも、何ヶ月も会わなくてもすぐ打ち解けて話せる友達がいて、本当に良かった・・・。M君は私の弟と同い年、言いたいこと言って、甘えるところは甘えてくれるし、でも根がまじめだからちゃんと相手のこと気遣ってくれる。
彼は仕事をやめて今日でちょうど1年!
お祝いに、食事も映画もごちそうしてあげました♪
はよ、働け〜。
でも香港も不況で大変なのよね〜。
M君よ、お姉さんは君の幸せを心から祈っているよ。
クタクタになってホテルのベッドに転がって、
睡魔に襲われつつも香港に来た嬉しさでまだコーフンしていた私だった・・・。
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