沙灘

2004年3月1日
ずっと 彼は待っていた

風を 声を 彼方からの光を



ほとんど眠らず 食べもせず

ただひたすら 待ち続けていた



どのくらい経ったのか もう 忘れてしまうほど

時は流れた 2度と戻らぬ永劫の彼方へ



その間にも 彼の心には

さまざまな言葉が亡霊のように通り過ぎていった



誰のため

誰のもの

誰のゆめ

誰のいのち







ついに 彼の目は それを 捉えた






あなたにも 見えるだろうか

裸の魂に 勇気の帆を張り



孤独の岸辺を離れる彼が






どうか 道を失わないように

恋焦がれた 寂静への道を







 

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