いよいよ相棒の実家へ。
協議離婚の証人として、サインを頂きに行く。


お父さんもお母さんも、いつも通り穏やかに迎えてくれ、
結婚以来何度も繰り返したように買い物に行き夕食を作り
楽しくお喋りしながら食事を終えた。


私がもう、この家の家族ではなくなることが判っていながら
こんなにも暖かな時間を共有してくれる、大きな包容力。


ああ・・・私は大切されていたんだ。

受け入れてもらっていたんだ。

何度も何度も、涙をこらえなければいけなかった。



離婚届にサインをする時、お父さんが言った。

「ほんとにええんか?」


その目は柔らかく私を捉えた。
人生の艱難辛苦を乗り越えてきた人の、深く悲しい瞳だった。


お母さんは、離婚してもたまには遊びに来てねと言う。
ご飯を食べに行ったりしようと。

そう、紙切れ1枚の手続きで他人に戻ったとしても
紡いできた縁は大切にしたい。それができることに、心から
感謝したい。


私はただひと言しか言えなかった。

「ごめんね・・・至らなくて・・・。」

今までの全てが頭をよぎった。







実家を辞して、相棒と2人帰り道。

「何か湿っぽいし、カラオケでも行く〜?」

2時間たっぷり歌って飲んで、楽しく過ごした。


離婚を決めてから怒涛のような日々を乗り越えて、今の私達は本当に穏やかだ。はたから見たら、到底離婚するような関係には見えないだろう。


週明け、私が離婚届けを出してくる。


どんな出会いや別れにも心から感謝することができることほど、幸せなことはないんじゃないだろうか・・・。

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